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2011年4月12日 (火)

Solvay、Rhodiaを友好的買収 

SolvayRhodiaは、43日、SolvayRhodiaの株式100%の友好的買収オファーを行う枠組み協定を締結した。
買収額は総額
34億ユーロで、買収価格は41日株価に50%のプレミアムをのせたものとなる。

統合会社の売上高は120億ユーロとなるが、その強みとして、Solvayは以下の点をあげている。

 ・統合売上高の90%は世界で上位3位に位置する製品

  セグメント 世界順位 製品
Solvay  Specialty Polymers  No.1 高機能エンプラ、フッ素ポリマー
Oxygen  No.1 過酸化水素
Minerals  No.1 ソーダ灰、重曹
Vinyls  No.3  
Rhodia Polyamide Materials  No.2 ポリアミド6.6
Consumer Chemicals  No.1 スペシャルティ界面活性剤、燐化学品、バニリン用ジフェノール
Advanced Materials  No.1 シリカ、レアアース製品

 ・統合売上高の40%が新興成長市場で、今後の伸びが期待できる。

西欧 43%、北米 17%、計 60%
ラテンアメリカ 14%、アジア太平洋・その他 26%、計 40%

 ・多くの異なる市場分野でバランスの取れた存在

  Consumer
 goods
Construction Automotive Energy, Water
& Environment
Electronics
Solvay 4% 22% 9% 7% 7%
Rhodia 40% 5% 20% 10% 5%
Combined 19% 15% 14% 8% 6%

コスト面のシナジー効果も3年以内に年間250百万ユーロが期待される。
この
2/3は外部コストの節減(残り1/3は管理部門が大半)で、大きな人員削減は考えていない。

従業員はSolvay16,800人、Rhodia14,100人で、合計30,900人となる。

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SolvayはErnest Solvayが開発したソルベイ法ソーダ灰の商業化を目的に1863年に設立された。

最近のトピックスは以下の通り。

2007/4/13   Solvay、バイオディーゼル副生グリセリンを原料とするエピクロの生産開始
2007/7/6   Solvay、ロシアでワールドクラスの塩ビJV
2007/8/3   Dow と Solvay、タイにHPPO用の過酸化水素製造のJV設立
2007/9/12   Solvay、タイでエピクロルヒドリン生産
2007/12/21   ソルベー、ブラジルでバイオベースのエチレン製造
2008/9/20   Solvay、タイのビニルチェーン拡大
2008/10/8   Solvay、フランスの水銀法電解をイオン交換膜法に転換

2010年の売上高は71億ユーロ。

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Rhodia1998年にRohne Poulentの化学品事業部と繊維・ポリマー事業部化学を統合して設立された。

1999年にRohne PoulentHoechstが統合してAventisが生まれた際に、独立企業となった。

Hoechst1997年にスペシャルティ部門をClariantSandozの化学品部門が独立)に売却、1999年にCelaneseを分離している。

Aventis2004年にSanofi Synthelaboと合併し、Sanofi Aventisとなった。

2010年の売上高は52.3億ユーロで、11のBusiness Unitsを持つ。

・Acetow:タバコフィルター用
・Aroma Performance
・Coatis:
フェノールベース製品
・Eco Services:
硫酸
・Energy Services
・Engineering Plastics:
ポリアミドベースの高機能エンプラ
・Fibras:ポリアミドベースのヤーン
・Novecare:
界面活性剤
・Polyamide & Intermediates:Polyamide 6.6 value chain
・Rare Earth Systems
・Silica


目次、項目別目次

 http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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