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2011年2月21日 (月)

日・インド包括的経済連携協定 締結

日・インド包括的経済連携協定が2月17日に署名された。日本にとって12件目の経済連携協定となる。

これまでの締結国については、下記に記載。
2007/8/24 
日インドネシア経済連携協定

日本とインドの貿易構造は以下の通り。

日・インド包括的経済連携協定は、2006年12月の日・インド首脳会談における決定を受けて2007年1月に交渉を開始。2010年9月、本協定の主要点について大筋合意に至り、同年10月の日・インド首脳会談において交渉完了を確認した。その後、署名に向けて条文確定作業を実施してきていた。

日本からインドに輸出する家電製品や自動車部品を含む物品の輸出額の90%、インドから日本への輸入額の97%について、今後10年かけて関税を撤廃する内容。日本が重要品目とするコメや麦などは除外される。

関税

インド側

分野 品目 現行
税率(%)
改正
自動車部品 ギアボックス 12.5 8年間で6.25%まで段階的引き下げ
ディーゼルエンジン 12.5 6年間で5%まで段階的引き下げ
マフラー 10.0 10年間で関税撤廃
自動車 完成車   関税撤廃の対象外
鉄鋼製品 合金銅 5.0 5年間で関税撤廃
亜鉛メッキ鋼板 5.0 5年で関税撤廃
電気電子製品 リチウムイオン電池 10.0 10年間で関税撤廃
DVDプレーヤー、ビデオカメラ 10.0 10年間で関税撤廃
一般機械 ブルドーザー 7.5 10年間で関税撤廃
トラクター 10.0 10年間で関税撤廃
農水産品 盆栽 5.0 5年間で関税撤廃
モモ 30.0 10年間で関税撤廃
30.0 10年間で関税撤廃
イチゴ 30.0 10年間で関税撤廃

日本側

鉱工業品. ..... ほぼすべて............... .............. 即時関税撤廃
農水産品   ドリアン 2.5 即時関税撤廃
アスパラガス 3.0 即時関税撤廃
カレー粉 3.6 10年間で撤廃
紅茶 2.5 10年間で撤廃
えび 1.0-2.0 即時関税撤廃
調理品は10年間で関税撤廃
コメ、小麦、
牛肉、豚肉
  関税撤廃の対象外

その他

・日本はインドの後発医薬品の承認審査を迅速化
・日本はインド料理の指導員やIT人材などの入国審査を迅速化

・インドの看護師、介護福祉士などの就労機会拡大は継続審議

参考 外務省資料 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fta/j_india/pdfs/gaiyo.pdf

ーーー

日本はこれで12か国と締結したが、ASEAN以外ではアジアはインドだけで、他は、メキシコ、チリ、スイスのみ。

これに対し、韓国はASEAN、インドのほか、EU、EFTA、米国、チリ、ペルーと締結している。
(EU、米国は未発効。EU議会が2月17日に承認したため、EUについては7月1日発効は確実)


ASEANは日本、韓国、インドと中国、ANZと締結している。
台湾は中国との間で経済協力枠組み協定(ECFA)を締結した。

この結果、日本は対欧州、米国向け輸出については韓国に対して、対中国輸出ではASEANと台湾に対して、不利な立場となる。

更に、シンガポールはブルネイ、チリ、NZとTPP(環太平洋戦略的経済パートナーシップ)を結んでおり、現在、米国、豪州、ペルー、ベトナム、マレーシアが参加の交渉をしている。

213付の日本経済新聞は、
企業の輸出、ASEANを拠点に FTAで関税低く」と題して、
日本企業の間で、ASEANの現地法人から、日本がFTAを結んでいない中国や韓国、インドなどに輸出する動きが強まっていると報じている。
(インドについては今回の提携で、韓国、ASEANに並ぶこととなる。)

日本がTPPに入れない場合、シンガポール、ベトナム、マレーシアなどASEAN立地の意義はますます増加する。

 

各国の経済連携協定 ( )は締結済で未発効、△は交渉中のもの 

  ASEAN 日本 韓国 中国 インド EU EFTA USA NZ その他
日本       (○)         メキシコ、チリ、スイス
韓国       CEPA (FTA) FTA (FTA)   チリ、ペルー
中国                 チリ、パキスタン
台湾       ECFA              
ASEAN          
[TPP] ○シンガポール
○ブルネイ
△ベトナム
△マレーシア
            ○チリ
△ペルー

 


目次、項目別目次

 http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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