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2010年12月25日 (土)

ロシアの2大肥料会社が合併へ 

ロシアの肥料会社OAO Uralkali は同じくロシアのライバルのOAO Silvinit を買収することで合意した。カナダのPotash Corporation of Saskatchewan(PotashCorp) に次ぐ肥料会社となる。

Otkritie Financial CorpからSilvinit 20%14億ドルで買収、その後、残りの株を64億ドル(現在の株価)相当のUralkaliの新株と交換で取得する。合計で78億ドルでの買収となる。20115月の合併を目指す。

ロシアの億万長者のSuleiman Kerimov とパートナーが、本年7-8月に両社の合併を目指して両社の株のマジョリティを取得した。

両社が合併すれば、世界のカリの生産の17%を占め、Potashに次ぐ世界第二位のメーカーとなる。

両社はウラル山脈の近くのPermVernekamskoye deposit(世界第二の埋蔵量)に鉱山を持っている。
両社は肥料需要の回復を受け、本年上期に生産量を倍増
Uralkali 242万トン、Silvinit 257万トンを生産した。
2010年の能力の合計は1060万トンで、Potash CorpとミネソタのMosaic Co に次ぐ。2012年には能力を240万トン拡大する。

BHP Billiton8月PotashCorpに対し、全株のTOBを行うと発表したが、カナダ政府が反対し、BHPは11月15日に敵対的TOB提案の取り下げを発表した。
2010/8/23 BHP Billiton、カナダのPotashCorpに敵対的TOB

Mosaic2004年にCargillの肥料部門と IMC Global とが合併して設立された。
カリとリン酸が主製品。
カリの能力は
1040万トン。カナダと米国で操業、45%を北米で販売、残りを輸出している。
リン酸では最終製品の世界最大のメーカーで、能力は
1030万トン、他の三大メーカーの合計よりも多い。

カリウムは200708年の世界食料危機の際に投資家から注目され、価格が急上昇した。
世界金融危機を受けて農民が肥料の使用を減らしたため、
2008年からは下落していたが、再び上昇に転じている。

世界の8社のカリ・メーカーが市場を支配し、価格引き上げを図っている。

Financial Timesによると、各社は数十年にわたり2つの販売会社を通じて輸出してきた。
合法的ながら事実上のカルテル組織で、毎年、輸入国(中国が
1位でインド、ブラジルがそれに続く)と秘密裏に交渉してきた。

一つはCanpotexで、株主はカリ・メーカーのPotashCorpMosaicAgrium Inc.で、各社の製品を輸出している。
もう一つは
Belarusian Potash Co.で、Uralkali やベラルーシのBelaruskaliの製品を扱っている。

Silvinitは現在、International Potash Co. を通して輸出しているが、一定期間を置いてBelarusian Potash に切り替える。

中国、インド、ブラジルといった購買国に対するロシア・ベラルーシ連合の力は一段と高まるとみられる。

中国はカリの今後の輸入を懸念している。
BHP BillitonによるPotashCorpの敵対的TOBに対し、Sinochem子会社で、PotashCorp 22%を出資する中国の肥料輸入販売会社SinofertがBHPの買収を図ったが、諦めた。

 

2009年の生産量、埋蔵量は以下の通り。(U.S. Geological Survey) 

リン鉱石   カリ
  生産量(千t) 埋蔵量(百万t)
中国 55,000  35% 3,700  23%
USA 27,200 17% 1,100 7%
モロッコ・西サハラ 24,000 15% 5,700 53%
ロシア 9,000   200  
チュニジア 7,000   100  
ブラジル 6,000   260  
ヨルダン 6,000   1,500  
その他 23,800   3,440  
合計 158,000   16,000  
  
  生産量(千t) 埋蔵量(百万t)
カナダ 6,500  26% 4,400 52%
ベラルーシ 3,850 15% 750 9%
ロシア 3,600 14% 1,800 21%
中国 2,750   200  
ドイツ 2,300   710  
イスラエル 2,000   40  
その他 4,000   600  
合計  25,000    8,500    

参考 2010/12/4 中国財政部、肥料に輸出税 


目次、項目別目次
    
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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