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2010年11月20日 (土)

韓国、チリのリチウム鉱区確保 

韓国がチリのAtacama塩湖地区のリチウム鉱区の持ち分30%を確保した。

三星物産と韓国鉱物資源公社は11月15日、エラスリスグループのエネルギー部門子会社のコピアポ社との間で、アカタマ高地にあるミスティー湖で進められているMinera NX UNO プロジェクトの株30%を1億9千万ドルで買収する契約を締結した。
三星物産が18%、韓国鉱物資源公社が12%を引き受ける。

世界最大生産会社のチリのSQMが保有するアカタマ塩湖中央部の外郭地域が開発対象。

三星物産社長は「3年前にプロジェクトが行われるという情報を知り、株式を確保するために交渉を行ってきた結果、契約にまで達した」、「その過程で日本企業との競争も激しかった」と述べた。

世界のリチウム鉱の2007年の生産量と埋蔵量は以下の通り。(含有リチウム換算)
  http://www.jetro.go.jp/world/cs_america/cl/stats/pdf/lithium.pdf

  生産量 確認可採
  埋蔵量
確認埋蔵量
チリ  9,400トン  3,000千トン  3,000千トン
ボリビア   ー   -  5,400
ブラジル   240   190   910
アルゼンチン  3,000   na   na
中国  3,000   540  1,100
米国  非公表   38   410
カナダ   710   180   360
ポルトガル   320   na   na
ロシア  2,200   na   na
ジンバブエ   600   23   27
合計  25,000  4,100  11,000

チリではアタカマ塩湖の塩水(底の岩塩と表面の塩の固まりの中間に塩水層がある)を汲み上げ、プールで天日乾燥し、アタカマ塩湖から200キロ離れたアントファガスタ港湾都市で炭酸リチウムを生産している。

チリ鉱業化学会社(
SQM)とドイツのChemetallのチリ現地法人が生産しており、前者がアタカマ塩湖鉱区10ヵ所のうち9ヵ所の利権を所有している。

2001年10月にカナダのPotash Corporation of SaskatchewanSQM株の18.3%を買収し、2004年に37.5%にまで引き上げている。

韓国が確保した鉱区の規模は60万km2で、鉱物公社側は、初期には年間2万トン、設備を増やせば年間4万トンまで生産できると見通している。

新しく設立される合弁会社は、来年からアタカマ塩湖西部地域に精製施設を建設、2014年にはアントファガスタ市近隣に生産工場を建設し、本格的なリチウム生産に入る計画。年2万トンの炭酸リチウム販売権は全量、韓国企業が保有する。
昨年の韓国の需要量(5140万トン)の4倍に近い規模。 

金信鍾鉱物資源公社社長はこの日、「段階的に施設を拡充し、年4万トン規模まで生産を増やす計画」とし「すでに株式を確保したアルゼンチン鉱区の年6000トンと合せれば、今後10年間は国内にリチウムを安定的に供給できる体制が整った」と述べた。

鉱物公社は、GSカルテックス、LG商社とともにアルゼンチン北部のオンブレ・ムエルト(Hombre Muerto)塩湖のリチウム鉱区開発事業の持ち分30%も確保している。

2010/6/11  韓国鉱物公社、アルゼンチンのリチウム開発に参加

ーーー

残りの激戦地はボリビアのウユニ塩湖。

ボリビアのモラレス大統領が8月25日、2泊3日の予定で韓国を国賓訪問した。
イ・ミョンバク大統領とモラレス大統領は26日、青瓦台(大統領府)で会談し、ボリビア西部のウユニ湖のリチウムを抽出するための研究を共同で行うことで一致し、両政府の間でリチウム抽出研究開発および事業化協力のための了解覚書を交わした。

公社関係者は「8月末までに報告する1次研究結果を基礎に商用化研究を進行し、事業性が確認されればボリビアでリチウム工場の設立を推進する予定」と説明した。

2010/8/27 韓国とボリビア、リチウム開発で覚書

独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は11月10日、同国鉱山公社と研究開発に関する覚書に署名したと発表した。

住友商事、三菱商事などと共同で塩水からのリチウム抽出試験に協力する
試験は来年初めから1年半程度、ボリビア側がウユニ塩湖畔に建設中のパイロットプラントで実施する。日本勢が開発した技術でリチウムを抽出・精製し、電池などに使われる炭酸リチウムの生産に取り組む。

 

ボリビアのピメンテル鉱業・金属相は11月16日、日本経済新聞に対し、同国でのリチウム開発計画について、外資への権益売却は考えず自力で開発・生産を進める意向を明らかにした。2014年にリチウムイオン電池の国内生産を始める計画も表明、「電池に加工しての輸出が原則」とし、世界から技術供与を求めると述べた。

発言のポイント:
・リチウムの抽出技術を確立した。
 2011年から実証施設で少量生産(年間480トン)に着手、2013~14年に3万トン規模の商業生産を行う。
・並行してリチウムイオン電池生産に4億ドルを投資、2014年に生産を開始する。
 世界から技術供与を求める。

別途、リチウムの共同開発のパートナー国の選定については、国内のリチウムイオン電池の生産が条件となると明言した。

 


目次、項目別目次
    
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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