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2010年10月20日 (水)

米USTR、中国のグリーン技術製品に対し301条調査開始

米通商代表部(USTR)は10月15日、中国の風力・太陽光発電などの「グリーン技術」製品に対して、米通商法301条(不公正貿易慣行国の特定・制裁)に基づく調査を始めたと発表した。蓄電池や次世代自動車なども対象となるもよう。

中国が関連製品の供給を国際的に独占するため、不当な補助金や外国企業の締め出しなどを実施しているとの疑いを調査する。

全米鉄鋼労働組合(USW)は9月9日に5800ページに及ぶ訴えを提出、太陽パネル、風力発電タービンから蓄電池、次世代自動車まで再生可能エネルギー製品で米国の通商を差別していると批判している。

特に、以下の点を問題視している。
・中国内で採掘、製造される重要物品へのアクセスの制限
・国内のグリーン技術企業への補助金
・輸入品、外国企業への差別

USTRは、USWの主張を重視、精力的に調査を行うとしている。

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中国国家エネルギー局の張国宝局長は10月17日、米国の調査開始について、「損害を受けるのは米国だ。米国が自国の新エネルギー産業に対してどれほど補助金を提供しているかを全世界に露呈するだけで、米国がこの貿易戦争に勝利することはない」と述べ、以下の通り反論した。

中国の新エネルギー企業に対する補助金の総額は微々たるものであるのに対し、米国は今年1~9月、新エネルギー企業に46億ドルもの補助金を提供している。風力発電企業はそのうちの30億ドルを獲得している。
   
米国が2009年に発表した再生・再投資法案は、米国の再生可能エネルギー、エネルギー効率、スマートグリッドに対して補助を行うものであり、なかでも再生可能エネルギーに対する補助は252億ドルに及ぶ。
米エネルギー省は補助を受けた太陽エネルギー事業に対し米国産ウエハーの使用を義務付けた。
   
中国の風力発電事業の入札は中国企業を対象としたものであり、外資系企業を差別しているとの批判は事実とはまったく異なる。中国はいかなる新エネルギー設備製造業者も差別することはない。
  2009年の中国の風力発電事業の市場規模は約850億元で、そのうち21%が国外での調達。
中国の風力発電事業が国外の企業に多くのチャンスを与えている。
   
中国がこれまでに米国に輸出したのは風力発電機3台のみで、総出力は1万キロワットにも満たない。一方、米GEが2005年から5年間に中国に輸出した風力発電機は累計113万キロワットにのぼる。
   

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米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は10月19日、中国がハイテク製品の製造にとって重要なレアアースの禁輸を米国や欧州にも拡大している、と報じた。

同紙は、中国側が上記のUSTRによる301条調査開始に不満を持ち、対抗措置に踏み切った可能性があると指摘している。

商務部対外貿易司の王受文司長は20日、「中国は米日欧向けのレアアースの輸出を止めていない。来年の輸出枠については現在検討中だ」とコメントした。

 


目次、項目別目次
    
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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