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2010年9月17日 (金)

DSM、熱可塑性エラストマー部門を売却、EPDMの売却交渉も

DSM915日、DSM Elastomers部門の熱可塑性エラストマー事業(商標Sarlink)を米国のコンパウンド会社のTeknor Apex に売却すると発表した。

売却条件は明らかにしていない。
Teknor Apex は引き続き、Sarlinkの商標を使用する。

DSMLife SciencesMaterials Sciences (及び中国を中心とするEmerging Business Area)を今後のCore businessにしている。

DSM Elastomers部門は、世界シェアの約16%を占めるEPDM(商標名 Keltan)とEPDMベースの熱可塑性エラストマー(商標Sarlink)から構成されるが、いずれもこれから外れている。

DSMEPDMSittard-Geleen(オランダ)とTriunfo(ブラジル)で、SarlinkGenk(ベルギー)と Leominster(米国Massachusetts州)で生産している。

DSM1989年に出光とのJVの出光DSMを設立し、千葉でEPDM 年産4万トンの生産をしていたが、2003年にオランダに8万トンのプラントを建設、2004年9月末に千葉での生産を停止し、JVを解散した。
(1999年からはDSMが販売を担当し、合弁会社はDSMの製造委託会社となっていた。)

DSMはまた2004年に、老朽化した米国ルイジアナ州Addisの工場を停止している。

DSMCore Business

同社の業績は以下の通り。(百万ユーロ)

2009 2008
Sales EBIT Net
Profit
Sales EBIT Net
Profit
Core business Nutrition 2,824 521 2,710 447
Pharma 721 32 863 89
Performance
Materials
1,823 68 2,297 175
Polymer
Intermediates
849 6 1,201 19
Others 381 -189 436 -135
subtotal 6,598 438 7,507 595
Base Chemicals
and Materials
1,134 -68 1,572 174
Total 7,732 370 337 9,079 769 577

* Base Chemicals and MaterialsにはAgroMelamineElastomersがあるが、2009年はいずれも赤字。

ーーー

同社は
Core business以外の事業の売却を進めている。

本年3月にBase Chemicals and Materialsに属するDSM Agro DSM MelamineをエジプトのOrascom Construction Industries(OCI)に売却する契約を締結、61日に売却を完了した。

DSM Agro はアンモニア、窒素肥料のメーカーで年間160万トンの肥料を製造販売している。

DSM Melamineは世界最大のメラミンのメーカーで、オランダに工場を持つとともに、中国にShanxi Fengxi Fertilizer IndustryとのJVShanxi Fenghe Melamine(出資比率49%)、インドネシアにP.T. Pupuk Kalimantan TimurP.T. Barito Pacific LumberとのJVDSM Kaltim Melamine(現在名はOCI Kaltim Melamine、出資比率60%)を持つ。

OCIはエジプト最大の企業の一つで、建設会社のOCI Construction Group と肥料会社のOCI Fertilizer Group から構成される。
OCI Fertilizer Groupはエジプトとアルジェリアに窒素肥料の工場を持ち、米国、中南米、欧州、アフリカに販売網を持つ。

DSMは本年2月、三菱化学との間で、事業の交換(ポリカーボネート事業の売却及びナイロン事業の買収)で合意している。(2010年5月31日に交換完了)

2010/3/3 三菱化学、DSMとの高機能樹脂事業における事業交換契約に合意

DSMでは、EPDMBase Chemicals and Materialsの残る製品について売却交渉を続けている。

ーーー

Teknor Apex は米国のコンパウンド会社で、1949年に事業を開始した。

同社は
200110月にシンガポールの塩ビコンパウンド会社Singapore Polymer を買収した。
200412月には英国と米国でエンジニアリング樹脂コンパウンドを販売する英国のChem Polymer を買収した。
20075月には中国の蘇州にTeknor Apex (Suzhou) Advanced Polymer Compoundsを設立、コンパウンドの生産を始めた。
これにより、
Teknor Apex は米・欧・アジア3極で汎用樹脂からエンジニアリング樹脂までのコンパウンドを供給している。

2007/5/12 米コンパウンド会社 Teknor Apex、中国進出


目次、項目別目次
    
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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