Apollo Management傘下のMomentive Performance Materials とHexionが合併
Momentive Performance Materials とHexionは9月13日、両社が合併することを決めたと発表した。
10月1日合併の予定で、新社名はMomentive Performance Materials となる。
両社とも投資会社のApollo Managementの子会社。
Momentive Performance Materialsは2006年にApollo Managementが38億ドルでシリコーン事業のGE Advanced Materialsを買収し、設立した。GEが10%出資した。
GEは東芝とのJVのGE Toshiba Silicones、BayerとのJVのGE Bayer Silicones の両社の持分を買い取ってGE 100%とした上で売却した。
2006/9/21 GE、シリコーン事業を売却
Hexionは2005年にApollo Managementの100%子会社であったBorden Chemical(接着剤等)、Resolution Performance Products(エポキシ、バーサチック酸等)、Resolution Specialty Materials(塗料、接着剤等)と、Bordenが買収したBakelite AG(フェノール、エポキシ樹脂)を統合して設立した。
Borden Chemicalは1929年にBorden Company がミルクベースのレジンのメーカーのCasein Company of Americaを買収したのが始まり。
1930年代に合成樹脂、接着剤の製造を始めた。1995年に投資会社のKohlberg, Kravis, Roberts が買収したが、2004年にApollo Managementが12億ドルでこれを買収した。
なお、塩ビ事業を行っていたBorden Chemicals and Plastics はBordenから分離独立したもの。
2001年に民事再生法を申請、3工場をそれぞれ、信越化学、Formosa Plastics、Westlakeに売却した。ーーー
Resolution Performance Products は当初はShell Chemicalsの1部門であったが、Apollo Managementが買収した。
Resolution Specialty MaterialsはApollo ManagementがEastman Chemicalの1部門を買収した。
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Bakelite AGは世界初のプラスチックであるフェノール樹脂ベークライトを発明したベルギー系アメリカ人のベークランド博士が1910年に、ベークライト製造のためドイツに Rutgers AG と合弁で設立した。
その後、Rutgers AG の子会社となったが、2004年にBorden Chemicalが買収した。2006/2/15 プラスチック100周年
Hexionは2007年にHuntsmanを106億ドルで買収したが、2008年にキャンセルして訴訟となり、最終的に2008年12月にHuntsmanに解決金10億ドルを支払って契約を破棄している。
2007/7/14 Hexion、Huntsmanを106億ドルで買収 2008/9/2 Hexion によるHuntsmanの買収問題、新展開 2008/12/15 Huntsman、Hexionとの合併契約を破棄
合併により、新会社は117の工場、従業員1万人以上、売上高75億ドル、EBITDA(税引前利益+支払利息+減価償却費)が12.4億ドルの、世界最大級のスペシャルティケミカルメーカーとなる。
新会社の扱い製品は以下の通り。
Fluids, Silanes, Elastomers, Engineered Materials, Urethane Additives, Sealants,
Quarz, Epoxy, Versatics, Phenolics, Amino Resins, Vinyl & Acrylic Lattices,
Formaldehyde, Acrylic Monomers, Polyester Resins, UPR
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http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。
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