INEOS、節税のためスイスへの移転を検討
多額の負債を抱え再建中の英国のINEOSは3月3日、本社をスイスに移転することを検討していると発表した。
債権者に同意を求めている。
同社では、業績が回復してきたが、英国では増税が検討されており、税金の負担が増えるとし、英国よりももっと低税率の国に本社を置く他の主要化学会社と競争していくためにスイスに本社を移すとしている。
移転により2014年までの間で450百万英ポンドの節税になると見込んでいる。
英国の企業では節税のために本社を外国に移す企業が増えており、個人でも金持ち層でその動きがある。
McDonald's Corp.は昨年秋に欧州本部をロンドンから税率の安いジュネーヴに移転した。
GoogleやYahooなどの代表的企業が、ここ最近数年の間にEU本社をスイスに移している。
保守党の影の大臣は、高税率を理由に英国から離脱を図る企業が増えているのを認めた。
英国のビジネス・イノベーション・技能省(昨年創設)では、INEOSの決定は残念だとし、英国の法人税率はG7では最も低いとしている。
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財務省によると2009年7月時点の各国の法人所得課税の実効税率は以下の通り。
スイスは別資料からとった。
実効税率は法人税の計算上、地方税が損金算入されることを調整したもの。
米国はカリフォルニア州の場合、ドイツは全ドイツ平均、スイスは州により異なり、現在12.7~24.5%となっている。
法人税率そのものは、
日本 30%、米国 35%、フランス 33.33%、ドイツ 15%、英国 28%、中国 25%、韓国 22%、スイス 8.5%。
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/084.htm
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