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2010年2月19日 (金)

昭和シェル石油の決算

昭和シェル石油は216日、12月決算を発表した。

期初のたな卸資産(総平均法)が売上原価を押し上げたこと、また石油事業におけるマージンが悪化したことから大幅な赤字となった。(単位:億円)

  売上高 営業損益 経常損益 同左
CCSベース
当期損益
2008/12  32,728 -123 -101 457 -162
2009/12 20,225 -571 -565 -117 -576
増減  -12,503 -449 -464 -574 -414

* CCS(Current Cost of Supply) ベース:棚卸資産の評価の影響を除いた損益
 在庫評価の影響は前期が
-558億円に対し、当期は-448億円で、差は+110億円。

石油事業は、需要の減退に歯止めがかからず、販売価格へのコスト転嫁が充分に行えなかった。
ミックスキシレン・ベンゼン・プロピレンなどの石化ビジネスは、年央からアジアを中心に需要が回復し、マージンが徐々に改善、前年比ほぼ横ばいの利益を確保した。

特別損失として20109月末に停止する京浜製油所扇町工場の事業整理損として -212億円を計上した。
(他に減損損失
 -54億円ほか)

特記事項

1)CIS太陽電池事業では、新潟県及び宮崎県において出力1メガワット以上の太陽光発電規模をもつメガソーラー発電所の建設を決定したほか、サウジ・アラムコ社と共同でサウジにおいて小規模分散発電事業の可能性を調査することを決定した。

また、
昭和シェルソーラーでは宮崎第1プラントに続き、年産能力60メガワットの宮崎第2プラントの商業生産を開始した。
さらに、年産能力900メガワットの第3プラントを宮崎県に建設することを決定した。これが完成すると、稼働している2つのプラントと合わせて、およそ1ギガワットの年産能力となる。

2)東亜石油に賃貸し、運営委託している京浜製油所扇町工場の閉鎖を決定した。

同工場は原油処理能力120千バレル/日で、東亜石油に賃貸し、東亜石油は水江工場(65千バレル)と共に一体運営してきた。
2010年年9月に10年間の同契約が満了することに伴い、今後の方針について協議したが、国内外の厳しい事業環境において、東亜石油の競争力を強化するためには、精製設備の集約による更なる効率運営、付加価値の最大化が必須であるとの結論に至り、9月の定期修理までに原油処理を停止し、その後、閉鎖することとした。

これは昭和シェル石油グループ全体で23%の削減に当たる。

なお、新日本石油とジャパンエナジーは、2010年7月の石油精製販売事業会社の設立後、2011年3月末日までに、昨年12月4日を基準として日量約40万バーレルの石油精製能力を削減する。
また、遅くとも2015年3月末までに、さらに日量20万バーレルの石油精製能力を削減する予定。

また、コスモ石油は2月1日、製油所の装置能力適正化を目的とした原油処理能力の見直しを実施すると発表した。(単位:千バレル/日)

  現状 削減 見直し後
千葉製油所   240  -20   220
四日市製油所   175  -50   125
堺製油所    80  +20   100
坂出製油所   140  -30   110
合計   635  -80   555

<p><p>HTML clipboard</p></p>参考 2006/6/27 石油業界の状況

ーーー

3月決算の新日本石油、新日鉱ホールディングス(ジャパンエナジー)の業績予想は以下の通り。

在庫評価を除いた経常損益は石油精製・販売では前期は黒字であったが、当期は大幅な赤字である。

新日本石油 (単位:億円)

  売上高 営業損益 経常損益 在庫評価
除く
当期損益
2009/3 73,892 -3,125 -2,754 1,716 -2,516
2010/3 58,600 990 1,210 -590 340
増減   -15,292 4,115 3,964 -2,306 2,856

経常損益

  2009/3 2010/3 増減
石油精製・販売
(在庫評価 除外)
 -3,757
(713)
520
(-1,280)
 4,277
(-1,993)
石油化学 -356 40 396
石油・天然ガス開発 1,211 420 -791
その他 148 230 82
合計
(在庫評価 除外)
-2,754
(1,716)
1,210
(-590)
3,964
(-2,306)

在庫評価の影響は前期が -4,470億円に対し、当期は+1,800億円で、差は+6,270億円もある。

12月決算の昭和シェルと比較すると、2009年1-3月の安値の受入れ分の影響が大きい。
 (対応する期間のナフサ国産基準価格で見ると、2008/4Qが52,000円で、2009/1Qは27,000円)

ーーー

新日鉱ホールディングス

  売上高 営業損益 経常損益 在庫評価
除く
当期損益
2009/3 40,651 -1,017 -674 921 -408
2010/3 32,000 320 590 120 250
増減  -8,651 1,337 1,264 -801 658

経常損益

  2009/3 2010/3 増減
石油精製・販売
(在庫評価 除外)
-1,020
(385)
95
(-350)
 1,115
(-735)
石油化学 -124 10 134
石油開発 93 55 -38
金属、その他
(在庫評価 除外)
377
(568)
430
(405)
53
(-163)
合計
(在庫評価 除外)
-674
(921)
590
(120)
1,264
(-801)

石油精製の在庫評価の影響は前期が -1,405億円に対し、当期は+445億円

 


目次、項目別目次
    
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


 

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