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2010年1月26日 (火)

2009年 石油化学製品出荷実績

2009暦年の実績が発表された。エチレン生産量は前年を若干上回る6,913千トンとなった。

年の初めは操業度が75%程度であったが、5月には90%を超え、6月以降は95%程度の操業度を維持している。

エチレン生産    
   

 

合成樹脂の販売は、国内については全製品で前年を下回った。

国内販売が高水準であった2004年と比べると、LDPEでは17%ダウン、HDPEで19%ダウン、PPで15%ダウン、PSで25%ダウン、ABSで34%ダウン、PVCで35%ダウンと、各製品とも大きく減少している。

これに対して、輸出は、PSとABSを除き、前年を大きく上回っており、これがエチレンの高操業度の理由となっている。

問題は2008年秋までとは異なり、輸出市場の競争の激化で輸出価格が低いことと円高のため、輸出採算がよくないことである。

但し、内輸合計で見ると、LDPEとHDPEを除き、2007年から08年、09年と、出荷は大きく減少している。

特に、ABSとPVCの減少が大きい。ABSは内輸ともに大きく減少した。

PVCの場合、2009年の国内出荷960千トンは、1977年の974千トン以来の低水準である。内輸合計で見ても、輸出がほとんどなかった1987年以来の低水準である。

LDPE    
 
  内需 輸出 合計
2004 1,606 209 1,814
05 1,575 198 1,773
06 1,572 228 1,800
07 1,580 236 1,816
08 1,460 204 1,664
09 1,325 331 1,656
     
HDPE    
 
  内需 輸出 合計
2004 1,005 159 1,163
05 974 112 1,086
06 971 116 1,087
07 966 122 1,088
08 884 94 979
09 819 214 1,032
PP    
 
  内需 輸出 合計
2004 2,669 298 2,967
05 2,725 323 3,047
06 2,756 321 3,077
07 2,827 367 3,194
08 2,565 217 2,782
09 2,278 303 2,580
     
PS    
 
  内需 輸出 合計
2004 918 41 959
05 865 30 894
06 876 22 897
07 863 44 906
08 768 37 806
09 687 32 719
     
ABS    
 
  内需 輸出 合計
2004 341 215 556
05 322 197 519
06 334 180 515
07 334 197 530
08 298 185 484
09 224 131 354
     
PVC    
 
  内需 輸出 合計
2004 1,469 664 2,132
05 1,404 714 2,118
06 1,364 744 2,109
07 1,279 839 2,118
08 1,174 551 1,725
09 960 705 1,665
     

なお、原料のスチレンモノマーとVCMの出荷実績とその内訳は以下の通り。

SM    
 
  国内 輸出 合計
2004 2,069 1,395 3,464
05 1,944 1,577 3,521
06 1,949 1,405 3,354
07 1,952 1,621 3,573
08 1,737 1,203 2,941
09 1,379 1,650 3,030
国内向けは2年前の70%と大きく減少したが、輸出が堅調で、合計では前年出荷を上回った。
出荷合計のうち、国内向けは46%に止まる。
     
VCM    
   
  国内  
PVC用
国内  
その他用
輸出 
PVC用
輸出 合計 能力
2004 1,479 42 664 602 2,788 3,043
05 1,427 52 714 652 2,844 3,484
06 1,373 42 744 888 3,048 3,541
07 1,314 49 839 767 2,968 3,541
08 1,216 39 551 754 2,560 3,541
09 942 37 705 1,027 2,711 3,541

* 国内PVC向け出荷のうち、実際のPVC輸出数量を輸出PVC用として先取りした。

VCMの出荷は2,711千トンと、昨年を上回った。これはPVCの輸出及びVCMの輸出が伸びたため。
PVC国内出荷が激減したため、2004年には国内PVC用はVCM能力の約半分を占めたが、2009年は27%に過ぎない。

今後PVCの輸出が減少すれば、能力の大幅削減が必要となる。


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http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

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