カタール石油、シンガポールのPCS、TPCに出資
Qatar Petroleum International(QOI)とShellは11月11日、QPIがシンガポールの住化主導の2つの石化会社、Petrochemical Corporation of Singapore(PCS) とThe Polyolefin Company (TPC)のシェル持分に参加する契約に調印した。12月初めにも実現する。
QPIとシェルは2007年に戦略的パートナーシップ契約を締結し、川上から川下全般で、双方が関心を持つインターナショナルな計画を一緒に行うこととしている。
現在、シェルはPCSに50%、TPCに30%を出資しているが、この持分をQPIとシェルの新設の50/50JVのQPI and Shell Petrochemicals (Singapore) Pte Ltd に譲渡する。譲渡価額は明らかにされていない。
TPCとPCSについては
2006/4/2 シンガポールの石油化学の歴史
2006/4/3 シンガポールの石油化学の歴史-2
QPIにとっては初めての海外での石油化学への参加となる。
QPIは2008年3月にSinopecとの間で中国でのエチレンプラント建設の覚書を締結した。
場所は未定だが、エチレン能力は年産70万~80万トンを考えている。カタール石油では同社が原料をコンデンセートを供給すること、生産開始を2013年と考えていることを明らかにした。
また、2008年6月に QPIとPetroChina、Shell の3社は中国での石油精製・石油化学コンプレックス建設の予備検討開始の覚書を締結した。その後の情報では、場所は浙江省台州で、20百万トンの製油所、12百万トンのエチレンとされている。
2008/4/14 Sinopec の新しいエチレン計画
QPIでは、QPIの目標は世界のエネルギー産業で主要なプレイヤーとなることで、カタールは石化原料の生産を増やしており、重要なアジア太平洋地域の石油化学事業に進出することで、グローバルな目標達成に一歩を進めたいとしている。
シェルはカタールのRas Laffan Industrial Cityで世界最大の2つのエネルギープロジェクト、Pearl GTL(Gas to Liquids)とQatargas 4 LNG 計画を行っている。
Pearl GTL はシェルのGTL技術を使用し、日量16億立方フィートのガスを処理し、日量12万バレルのNGLとエタン、日量14万バレルのGTL製品を生産する。現在最終テストを行っている。
Qatargas 4 は日量14億立方フィートの天然ガスをLNG、NGLに転換する。年780万トンのLNGと原油換算日量7万バレルのNGLを生産する。
シェルはQPIと組み、30%の出資を行っている。
* 総合目次、項目別目次
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。
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