四川漢龍集團、豪州のモリブデン事業に出資
豪州の Moly Mines Limitedは19日、四川漢龍集團(Sichuan Hanlong Group)との間で出資契約を締結したと発表した。
漢龍集團は2億米ドルでMoly Minesの株式の55.3%を取得する。
更に、SpinifexRidge モリブデン/銅鉱山の開発に5億米ドルのプロジェクトファイナンスを行う。
投資は豪州のForeign Investment Review Board の承認を要する。
豪州のForeign Investment Review Board は9月に、主要な豪州の資源会社への海外からの投資は15%未満に、新規計画への参加は50%未満にするべきだとの意向を表明している。
西豪州にあるレアアース鉱 Mt Weld 鉱を開発する Lynas Corp. は中国の国有非鉄大手、中国有色鉱業集団(China Nonferrous Metal Mining Co.)から252百万豪ドルの出資(マジョリティ)を受け入れることを決めたが、豪州のForeign Investment Review Boardは9月24日、中国有色鉱業の出資を50%未満、取締役を50%未満にするよう要求、有色鉱業はこれを拒否し、撤退した。
豪州政府がこれを承認するかどうかは疑問。しかし、漢龍集團は「豪州政府と既にコンタクトしており、承認は得られると思う」としている。
Moly Mines はモリブデンなどのメタル開発に注力する資源会社で、世界最大級のSpinifex Ridge モリブデン計画を手掛けている。
これは1982年以降発見された最大のモリブデンと銅の鉱山で、西オーストラリアのPilbara 地区にあり、現在確認されている埋蔵量はモリブデンが35万トン、銅が50万トン。この数字は更に増えると見られている。
同社は2006年5月にこれの100%の権利を取得した。
2008年10月に開発資金確保の第一歩として150百万米ドルのつなぎ融資を確保している。
開発のための承認は全て取得しており、開発準備をほぼ整っている。Moly Mines では2年内に生産が開始できるとしている。
漢龍集團は私企業で、発電、インフラ開発、鉱山開発、医薬、食品・アルコール飲料、不動産、環境技術、観光開発、ハイテク技術など多岐にわたる事業を行っている。従業員は12千人を越える。
今回の投資はアフリカでの鉱山開発に次ぐ2つ目の大規模海外事業である。
なお、正式契約はまだだが、漢龍集團は製品の一部を引き取ることで合意している。
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