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2009年10月20日 (火)

アブダビの新石化コンプレックス、2015年に完成

アブダビで新しい石油化学コンプレックスを建設中のChemaWEyaatのトップはこのたび、第一期計画は順調に進んでおり、2015年に完成すると述べた。

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アラブ首長国連邦のアブダビにはAbu Dhabi National Oil CompanyADNOC60%/Borealis 40% 出資のAbu Dhabi Polymers Company Limited Borouge)などがある。

2006/6/2 湾岸諸国の石油化学ー3 アラブ首長国連邦(UAE)

アブダビ政府所有の国際石油投資会社(IPIC)は、20091月、「IPICは新規部門への投資を拡大している。IPIC はエネルギー部門、非エネルギー部門での良い機会を探している」と述べ、今後の投資活動の拡大に意欲を見せた。

アブダビ政府の投資計画のなかには、以下のものがある。

1)アブダビでの新しい石油化学事業

2)ホルムズ海峡迂回石油パイプライン事業

総延長距離370kmHabshan(アブダビ首長国)~Fujayrah(フジャイラ首長国)間の石油パイプライン事業(通油能力150万B/D)を建設中。
Fujayrahに能力1000万バレルから1200万バレルのタンクを建設、ホルムズ海峡を通らず、ここから出荷する。

3)パキスタンのKhalifa Coastal Refinery 事業(能力25万B/D)

IPIC 76%、Pak-Arab Refinery Company24%を出資し、50億ドルを投じるもの。Khalifa UAE大統領(アブダビ首長)の名前を取った。

基本的問題の解決まで延期

4)カスピ海事業

Abu Dhabi National Energy(Taqa:アブダビ政府75%出資)とKuwait Energyがカスピ海での共同石油・ガス事業を進める協定に調印している。

これには最大20億ドルまで投資する。

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新しい石油化学については、2008年にAbu Dhabi National Chemicals Company (ChemaWEyaat)が設立された。(ChemaWEyaatChmical の意味)
出資は
IPIC40%、アブダビ投資評議会(ADIC)が40%、Abu Dhabi National Oil ADNOC)が20%である。

ChemaWEyaat はアブダビの Taweelah地区のMina Khalifa Industrial Zone ChemaWEyaat工業都市(Madeenat ChemaWEyaat) の建設を行う。

ここで石油化学事業に少なくとも700億ドルを投資する。

全てが完成するとChemaWEyaat工業都市はサウジのJubail Industrial Cityのようになり、石化コンプレックスはBASFVerbund” のように完全統合されたものとなる。

現在、第一期としてTacaamol 計画が既に建設準備を行っており、第二計画の Al ChemeyaFS中である。

第一期計画の遂行のため、Chemaweyaat 51%/IPIC 49%出資でTacaamol が設立された。

 


Tacaamol
100億ドル以上を投じて、以下のコンプレックスを建設する。
 世界最大級の改質設備:
70千バレル/日
 ナフサクラッカー: エチレン
1,450千トン、プロピレン 690千トン
 
BTX設備:パラキシレン 1,370千トン、ベンゼン 860千トン
 エチレンオキサイド:
790千トン
 メラミン:
80千トン

最終製品の能力は以下の通り(単位:千トン)
 パラキシレン
1,370、ベンゼン 340、キュメン 400、フェノール 60、アセトン 110
 ビスフェノール
A 160、ポリカーボネート 130
 
PP 420PE 950
 
MEG 900DEG 46TEG 3、エタノールアミン 100
 ブタジエン
200MTBE 140
 尿素
1,000、メラミン 80

本年5月に、Neste Jacobs(Neste Oil 60 %/Jacobs Engineering 40 %)が基礎設計エンジニアリング(FEED)を実施する契約を締結した。

本計画は上記の通り、2015年に完成する。

なお、第二期計画の Al Chemeya650千トンのプロパン脱水素2系列を中心としたプロピレン誘導品のコンプレックスとなる。


* 総合目次、項目別目次
 http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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