BASF、韓国のSMプラントを売却
BASFは8月3日、蔚山のSKコンプレックスにある年産32万トンのSMプラントと土地をSK Energy に売却すると発表した。売却金額などは明らかにされていない。
このプラントはアジア市場の供給過剰のため昨年10月から休止していた。
従業員34名のほとんどは早期退職を受け入れており、プラントを稼動させるのかどうかは不明。
BASFは蔚山にPS(25万トン)、EPS(8万トン)、ABS(25万トン)のプラントを持つが、原料SMは外部購入する。
BASFのSMプラントは2001年にSK グループのSK Evertec (現在のSKC)から購入したもの。
SKCは同コンプレックスにSM/PO(384千トン/180千トン)併産設備を持っている。
BASF本社のスチレン系部門のトップは、「スチレン系の採算向上のためリストラを進めており、設備廃棄を含め、全てのオプションを考える」とし、スチレン系事業の売却も諦めていないとしている。
BASFは6月30日にLudwigshafen 本社工場のPSの1系列 80千トンを停止し、欧州のPS能力を540千トンとした。
需要減少によるもので、4月から休止していた。Ludwigshafen でのPS生産は断熱材生産用とし、需要家向けの出荷はAntwerp 工場から行う。
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BASFは2007年7月、スチレン事業一部の「戦略的な選択肢」を検討していることを発表した。
同社は2007年8月の第2四半期の業績発表の席上、 スチレン事業の一部の売却に関して、買い手候補のある1社と極めて建設的な交渉を行っていることを明らかにした。(成立せず)
売却対象はコモディティのSM、PS、ABS、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体)であった。
2008/8/20 BASF、スチレン系事業の売却準備 進める
2009年1月付けで売却対象事業を子会社(複数)に分離した。
これまで対象外としていたスチレンコポリマー事業を分離対象に加えた。
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BASFは本年4月にスイスの特殊化学薬品メーカー Ciba を買収した。
買収によりスペシャリティケミカル分野を拡大し、主導的地位を高めるとしている。
2008/9/19 BASFがCiba買収へ
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SKグループは2007年7月に持ち株会社体制に移行した。
石油化学関係は以下の体制となった。(能力は現状、千トン)
SK Energy | エチレン 730、ベンゼン 393、パラキシレン 650、オルソキシレン 200、 HDPE 190、LLDPE 160、PP 340 | ||
: | 100%子会社 SK Petrochemical |
: | PTA 520、DMT 80 |
SKC | SM 394/PO 275、PPG 90、PG 75 | ||
SKCの歴史は以下の通り。
1980/12. | SK(旧 鮮京)が大韓石油公社を買収(民営化) | |
1982/7 | 大韓石油公社をYukong(油公)と改称 | |
1987/9 | Yukong ARCO Chemical 設立 | |
1991/1 | PO/SM 稼動 | |
1992/10 | ARCO 離脱 | |
1997/3 | SM(260千トン)稼動、SM合計 560千トンに | |
1997/10 | SK Oxichemical と改称 | |
2000/1 | SK Evertec と改称 | |
2001/7 | SMプラントをBASFに売却 BASF Korea は蔚山にPS(230千トン)、ABS(200千トン)プラントを保有 | |
2001/12 | SKCと改称 |
* 総合目次、項目別目次
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
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