中国CNPC、イランで天然ガス開発
イラン政府はフランスの石油大手 Total と実施する予定の大型天然ガス田開発を、同社に代えてChina National Petroleum Corporation (CNPC)と進める方針を決め、6月3日、イラン国営石油会社(NIOC) とCNPC が北京で Co-operation contract に調印した。
イラン国営石油会社とTotal、マレーシアのPetronasの連合がペルシャ湾のSouth Parsガス田のPhase 11を開発し、産出するガスを使って液化天然ガス(LNG)を生産しようとしていた事業で、今回の契約はPhase 11の上流部分で、47億米ドルのプロジェクトとされる。
3社は2004年2月にLNG会社の設立で基本合意し、同年12月にはPhase 11開発事業の骨組みでも合意した。
2009年の生産開始を見込み、協議を続けたが、その後のイランの核問題などをめぐる欧米とイランの対立を背景に停滞を続け、Phase 11開発事業での契約には至っていない。
一方、中国はイランの資源開発分野に積極的に進出、油田権益を相次いで獲得している。CNPC は2006年11月にイランの国営ガス輸出会社(NIGEC) との間で、Pars LNGのLNGを2011年から年間300万トン、25年間にわたり輸入する契約を締結している。今回、自ら生産に参加することで安定調達につなげる。
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Total は 2004年2月25日,イラン国営石油会社(NIOC)、Petronasと LNGプロジェクトに関する株主契約を締結したと発表した。
NIOCが50%、Totalが30%、Petronasが20% 出資する新会社「Pars LNG」を設立する。
3社で開発の交渉中のSouth Pars ガス田のPhase 11からの天然ガスを原料に、LNG 生産能力 800万t/年(400万t/年×2系列)の液化設備および輸出設備を建設するもので、2009年までの生産開始を目指した。
その後、2005年12月にPetronas の10%をTotalが引受け、Total 40%、Petronas 10% となった。
2006年11月にCNPC はイランの国営ガス輸出会社(NIGEC) との間で、ここからのLNGを2011年から年間300万トン、25年間にわたり輸入する契約を締結している。
2006年12月29日 中国、イランとLNGで提携
2004年12月にTotal はNIOCとの間で今後のPars LNG に関する骨組契約を結んだと発表した。
3社の出資するPars LNG (この時点では500万トンx 2系列となっている)に対して、Total 60%、Petronas 40%の出資で計画しているSouth Pars のPhase 11が所要の天然ガスを供給することを決めている。
この後、多くのLNG計画が生まれた。
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資料 JOGMEC |
中国海洋石油総公司(CNOOC)は2006年12月、イランと総額160億ドルに上る液化天然ガス事業の協力了解覚書に調印した。CNOOCはNorth Parsガス田開発やガス輸送設備の建設を進め、液化天然ガスを中国に輸入する。
しかし、西側参加の事業はいずれも進展していない。
本年3月にイランはTotal が時間を浪費しているとし、新しいパートナーと交渉をしていることを明らかにした。
これに対し、Total はイラン側の条件は魅力的でないと述べている。
今回の調印に当たり、イラン側は次のように述べた。
Total がPhase 11の上流部分の交渉を遅らせているが、これ以上待てない。
そのため、CNPCと契約を結んだ。
Total がやる気があるなら、Phase 11 の下流部分と Pars LNG計画についての交渉は続ける。
4月にはNIOC はShell とRepsol に対して、両社を計画から外す可能性を伝えている。
South Pars ガス田は世界最大のガス田で、イランとカタールの領海にまたがっている。(カタール側はQatar North Field)
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