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2009年2月 5日 (木)

住友化学、三菱ケミカル、東ソーの業績

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三井化学に次いで、住友化学、三菱ケミカル、東ソーの業績予想の発表があった。各社とも昨年10月末時点の予想と比べ、たったの3ヶ月で大幅な減益に修正している。

 

住友化学の業績

住友化学は2月3日、2009年3月期の業績予想の修正を発表した。

2009年3月期業績予想 (単位:億円)

今回予想
(2009/2/3)
前回予想
(2008/10/31)
差異 前期実績 差異
売上高   18,200   20,100 -1,900   18,965 -765
営業利益     300     700    -400    1,024 -724
経常利益      0        600    -600      928 -928
当期純利益    -150        150    -300      631 -781
年間配当   9      12 -3    12 -3
ナフサ価格
   
4Q
58,500/kl
25,000
/kl
66,100/kl

61,500/kl

セグメント別営業損益(単位:億円)

今回予想
(2009/2/3)
前回予想
(2008/10/31)
差異 前期実績 差異
基礎化学   -110     -20   -90    106 -216
石油化学   -180       25 -205      45 -225
精密化学      40      75   -35    114   -74
情報電子化学      60      155   -95      63     -3
農業化学     240      235      5    209     31
医薬品     310      310      0    465 -155
その他     -60      -80    20      37   -97
全社     -       -    -    -15     15
合計     300      700 -400 1,024 -724

農業化学と医薬品の営業利益はほぼ前回予想通りで頑張っているが、基礎化学、石油化学と情報電子化学が大幅減益となる予想で、当期純利益は赤字となり、減配する。

同社は減益予想と減配予想に伴い、役員報酬の減額を実施する。
 ① 平成21年3月期業績に対応する役員賞与は支給しない。
 ② 月報酬については平成21年4月以降8~10%の減額改訂を行う。
 ③ その結果、役員の年間報酬額は、20%程度の減額となる。

また、設備投資・研究開発投資の厳選、諸経費の削減、在庫削減等による有利子負債の削減、人員合理化など、コストの削減に取り組むとしている。

同社の国内外のグループ従業員は正規・非正規合わせて約34千人だが、このうち、海外で非正規の1600人、国内で正社員200人を含む900人を削減する。正社員は中途・新卒の採用抑制で対応し、希望退職は募集しない。

在庫の削減については今年3月末までに10%(金額では400億円)を縮減する。設備投資と研究開発投資に関してはおおむね10%減を目標に掲げている。

同社は退職給付債務の積立不足額に充当するため、保有株式の一部を拠出して、164億円の退職給付信託を設定した。
この株式の簿価と信託設定金額との差額である148億円を特別利益として計上する。

株価下落で目減りした退職給付債務積立金を穴埋めするのに保有株式拠出で行うことにより、その株式の含み益を顕在化させ、その分だけ負担を軽くするもの。

ーーー

三菱化学は2月4日、2009年3月期の業績予想の修正を発表した。

2009年3月期業績予想 (単位:億円)

今回予想
(2009/2/4)
前回予想
(2008/10/31)
差異 前期実績 差異
売上高  29,700    32,700 -3,000    29,298    -402
営業利益       220      1,250 -1,030      1,250  -1,030
経常利益        60      1,210 -1,150      1,289 -1,229
当期純利益     -580        350    -930      1,641 -2,221
年間配当   未定     16     16
ナフサ価格
   4Q
58,500/kl
25,000
/kl
69,000/kl

61,500/kl

セグメント別営業損益(単位:億円)

今回予想
(2009/2/4)
前回予想
(2008/10/31)
差異 前期実績 差異
エレクトロニクス・アプリケーションズ      80     250   -170    316    -236
デザインド・マテリアルズ      10       80     -70      97     -87
ヘルスケア     790     790        0    572     218
ケミカルズ    -470       70   -540    109    -579
ポリマーズ    -120       90   -210    112    -232
その他       80     120     -40    141     -61
全社   -150    -150        0    -97     -53
合計     220    1,250 -1,030 1,250 -1,030

ケミカルズ、ポリマーズ及びエレクトロニクス・アプリケーションズが前回予想より大幅に悪化し、当期損益は赤字となった。

ヘルスケアの前期比増益は、2008年10月の田辺三菱製薬の合併に伴うもので、2008年上期の損益には田辺製薬分が入っていないことによる。

平成213月期の期末配当金については減配せざるを得ないが減配の幅を見極めているとし、未定とした。(中間配当は8円)

平成22年3月期は収益を復元することを目標として定め、主に三菱化学グループ、三菱樹脂グループを対象に以下の対策を進める。

<徹底した固定費の削減>
  ・ 経費全般のゼロベースでの見直し
  ・人事的施策:三菱化学グループと三菱樹脂グループとで合計50~60億円の削減
    (役員報酬:年10~20%の範囲内で削減、社員賞与:5%カット、要員配置等)
  ・ 研究開発費の選択と集中
 <資産の圧縮>
  ・ 設備投資の大幅な抑制
  ・アセットライト(棚卸資産・売掛サイトの圧縮、資産の売却)
   3月末までに08年9月末比で1,000億円を削減
 <事業構造の改革>
   痛みにひるむことなく取り進めを加速
 

今回予想で受払差(在庫評価差)は次の通り。 (単位:億円)

年間 うち4Q
ケミカルズ(石化)   -282   -206
ケミカルズ(炭素)     116       8
ポリマーズ       3   -153
合計   -163   -351

ーーー

東ソーは2月4日、2009年3月期の業績予想の修正を発表した。

2009年3月期業績予想 (単位:億円)

  今回予想
(2009/2/4)
前回予想
(2008/10/24)
差異 前期実績 差異
売上高   7,300   8,600  -1,300  8,274  -974
営業損益  -200    220  -420  591  -791
経常損益  -230    220  -450  525  -755
当期損益  -260    100  -360  252  -512
配当   6円    8円  -2円    8円  -2円

営業損益、経常損益、当期損益ともに赤字となっている。2円の減配とする。

セグメント別の営業損益の予想は発表されていないが、第3四半期までの実績では、石油化学は8億円の益、基礎原料(塩ビを含む)は134億円の赤字となっている。

年間合計では石油化学も赤字と思われる。

ーーー

三井化学を含む4社の2009年3月期業績予想は以下の通りで、4社とも当期純損益は赤字に転落する。
石油化学の赤字が大きい。(単位:億円)

三井化学
(2009/1/30)
住友化学
(2009/2/3)
三菱ケミカル
(2009/2/4)
東ソー
(2009/2/4)
売上高              14,500           18,200             29,700        7,300
営業損益                -250
              300
                220         -200
基礎化学品 -210 基礎化学 -110
石油化学 -180
農業化学 240
医薬品   310
ケミカルズ -470
ポリマーズ
 -120
ヘルスケア 
790
 
経常損益                -300                  0                  60         -230
当期純損益                -130             -150               -580         -260


* 総合目次、項目別目次は
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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