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2008年10月 9日 (木)

帝人、「ボトルtoボトル」リサイクルを休止

帝人グループは、世界に先駆けて開発したポリエステル製品のケミカルリサイクル技術により、200311月より使用済みペットボトルから新たなペットボトル用樹脂を再生する「ボトルtoボトル」リサイクルを展開してきたが、使用済みペットボトルが入手困難な状況になってきた等の理由から、「ボトルtoボトル」リサイクルを休止する。

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ペットボトルのリサイクルは、容器包装リサイクル法(容リ法)により、各自治体によって回収された使用済みペットボトルが容器包装リサイクル協会(容リ協)の運営による入札制度により、当初は処理委託費付きで再商品化事業者に割り振られた。

その後、中国をはじめとして使用済みペットボトルの需要が急増して、容リ協を介さない独自ルートで有価取り引きされるようになり、2006年度からは容リ協の入札においても有価で割り振られる状況となった。
これに伴い、使用済みペットボトルは入手困難な状況になっており、同社は本年は、容リ協の入札において落札することができなかった。

他方、 国内におけるペットボトル用樹脂の年間需要約60万トンの過半を占める非耐熱ボトル(無菌充填に使用)用樹脂は輸入品が主体であり、逆に国産品が中心の耐熱ボトル(高温充填に使用)用樹脂の需要は漸減している。
昨今の原燃料価格高騰も加わり、ペットボトル用樹脂の事業環境は非常に厳しくなっている。

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帝人グループでは帝人ファイバーが、
 徳山事業所で「ボトル
toボトル」リサイクル(PETボトル62千トン→PETレジン50千トン)
 松山事業所で購入TPAによるPETレジン生産(40千トン)
 松山事業所で「繊維to繊維」リサイクル(処理能力10千トン)
を行なっている。
(PETレジン販売は帝人化成が担当)

徳山事業所の「ボトルtoボトル」リサイクルの工程は以下の通り。
 
TPA回収工程
 
  ・使用済みペットボトルからDMT:テレフタル酸ジメチルおよびEG:エチレングリコールを回収。
   ・その
DMTをペットボトル用樹脂の原料として最適なTPA(高純度テレフタル酸)に変換。
 
PET製造工程
  ・TPAと
EGを反応させてペットボトル用樹脂を生産。

今回、徳山事業所でのTPA回収工程を休止する。
(昨年度の未処理分約
4,000トンを6月までにリサイクルし、本年度の「ボトルtoボトル」による樹脂生産は終えている。)
この設備は、「ボトル
to繊維」リサイクル(松山事業所)への転活用を図る。

徳山(50千トン)と松山(40千トン)に分かれているPETレジン生産を徳山に統合し、併せて銘柄の統廃合なども行う。
徳山では原料をリサイクルTPAから購入TPAに切り替える。

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同社のPET製品リサイクルの歩みは以下の通り。

1958 ポリエステル繊維生産開始からまもなく、製造工程で発生する繊維屑を化学的に分解して原料に戻すケミカルリサイクルを開始。
1995 PETボトルリサイクル繊維「エコペット」(再生ポリエステル短繊維)を製造・販売開始。
1996 「エコペット」の本格展開を開始。
1999 ポリエステル繊維製品リサイクルで長繊維「エコペットプラス」の製造・販売を開始。
2000 「ボトル to ボトル」リサイクルの技術を確立。
2002 徳山事業所で「ボトル to ボトル」リサイクル操業開始(回収PETボトル30千トン→PETレジン24千トン)
徳山事業所で「繊維to繊維」の展開を開始(処理能力10千トン)。
2003 徳山事業所 「ボトル to ボトル」リサイクル 本格事業化(回収PETボトル60千トン→PETレジン50千トン)
PETレジン能力は松山の40千トンと合わせ90千トンに。
2004 徳山事業所の「繊維to繊維」を繊維事業のある松山事業所に移転、同所の繊維屑等のリサイクル設備(遊休)も活用。

 


* 総合目次、項目別目次は
 http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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