クローン犬のオークション
カリフォルニア州の BioArts International が “Best Friends Again” プロジェクトを始める。21日のNew York Times が伝えた。
人間のベストフレンドである犬のクローンの作成を、1匹10万ドルからのスタートで、6月18日からネットオークションで募集する。(スタート値であって、最低価格ではない)
BioArts はクローン羊Dolly の特許ライセンスを受けており、韓国の黄禹錫(Hwang Woo Suk)元ソウル大教授が率いるSooam Biotech Research Foundation と提携した。
黄禹錫博士はヒトの胚性幹細胞(ES細胞)の研究を世界に先駆け成功させたと報じられ、韓国人で自然科学部門では初のノーベル賞を期待され、「韓国の誇り」と称された。
しかし、2005年末にヒト胚性幹細胞捏造事件が発覚し、失脚した。博士は2005年にオスのアフガン犬のクローンをつくり、Snuppy (Seoul National University puppy) と名付けている。
BioArts の経営者 Lou Hawthorne はTexas A & M University と組んで、Missyplicity Project (Missy再生計画)という犬猫のクローン計画を始め、2001年に世界で初めて猫のクローンをつくった。
MissyはApollo Group会長の Dr. John Sperling の愛犬で1/2がCollie、1/2がSiberian husky。会長は1997年に370万ドルを出してクローン作成を依頼した。(同会長はその後、下記の2社に出資している。)
Hawthorne は2000年に Genetic Savings & Clone を設立し、2004年に猫のクローンの商業生産を始めたが、技術が未熟で、申し込みが集まらず事業の採算が取れないとして、2006年に閉鎖した。
2006年末にBioArts を設立し、犬のMissy のクローンを始めた。Missyは2002年に15歳で死んだが、遺伝子のサンプルを保存していた。
昨年8月に韓国のSooam Biotech Research Foundation と提携し、クローンを依頼した。
クローンはSomatic Cell Nuclear Transfer method で行なわれ、昨年12月に第1号のクローン Mira が、本年2月に Chin-Gu と Sarang の2匹が生まれた(その後更に2匹)。遺伝子検査専門機関のカリフォルニア大学獣医科学部遺伝子検査研究所(Veterinary Genetics Laboratory) のテストでクローンであることが証明されたという。
Mira は韓国語「ミル(竜)」から、Chin-Gu はチング(友)、 Sarang はサラン(愛)。
同社はクローン技術は完成したとし、顧客の愛犬のクローンをつくるサービスを行なう。
愛犬とクローンが似ていることを保証し、クローンがまるで双子のように元の愛犬に似ていない場合には返金に応じるとしている。またクローン犬の健康を1年間保証し、引渡し前に獣医が確認する。
* 総合目次、項目別目次は
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
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