世界の石油化学製品の今後の需給動向
経済産業省は5月23日、「世界の石油化学製品の今後の需給動向」を発表した。
世界の石油化学製品の今後の需給動向(平成19年度版)
国別データシート
2012年までの新増設計画
商品別データシート
エチレン系製品でみると、アジア地域が年平均+6.7%程度の伸びで、特に中国の需要増が大きく、中国1ヶ国のみで、2006年から2012年までの間に13.2百万トンの需要増があるとみている。
中国の需給は以下の通り。
相変わらず、中国の需要を今後も右肩上がりでみていること、2010年以降の能力を逆に横ばいでみていることが問題である。
能力については現時点で公表された計画のみに限っているだけであり、実際には更なる増設が行なわれることは間違いない。
2006年2月の記事で以下の通り書いた。
仮に(中国の広東、長江デルタ、渤海湾の)三大エリアの3億人が日本並み、残り10億人がフィリッピン並みに消費するとすれば、中国の需要は2000万トンにしかならず、本年にも頭打ちとなることとなる。
既報 2006/2/21 中国バブル説
この時点での中国のエチレン換算の需要はアセチレン法PVCについてもエチレン需要に計算していたため過大となっていた。
グラフの通り、いよいよ需要は2000万トンとなる。
日本、韓国、台湾はいずれも中国の需要に依存しており、加えてシンガポール、中東諸国が大増設をしている。
中国の需要の右肩上がりの予想が狂うと大変なことになる。
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各国(地域)の需給は以下の通り。(生産と需要の差が輸出)
参考
昨年の記事 2007/4/27 世界の石油化学製品の今後の需給動向
2007/4/28 「世界の石油化学製品の今後の需給動向」-アジアの状況
2007/4/30 「世界の石油化学製品の今後の需給動向」-中東の状況
* 総合目次、項目別目次は
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
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