« DuPont、廃棄物問題裁判で敗訴 | トップページ | Solutia、破産手続き終了 »

2008年3月 3日 (月)

2007年決算分析 BASF

BASFの2007年の決算は、増収増益で、売上高で前年比10%増、EBIT(税引前当期利益+支払利息)は8%増となった。

売上高の増加は 5,341百万ユーロに達するが、内訳は以下の通り。事業買収が大きく貢献している。
     
  数量増   2,557百万ユーロ    
  価格   1,321
  為替差 - 1,989(ユーロ高:1.26$/Euro→1.37$/Euro)
  事業買収、新規   3,598(下記)
  事業売却 -  146(Fine Chemicals:lysine, premix)
  合計   5,341

各部門売上高の製品グループ別内訳は以下の通り。

部門 内訳 2006 2007 伸率
Chemicals Inorganics   1,134   1,192  105
Catalysts *1   2,411   4,804  199
Petrochemicals   5,754   5,696   99
Intermediates   2,273   2,470  109
合計  11,572  14,162  122
Plastics Styrenics *2   4,994   5,306  106
Performance Polymers   2,932   3,024  103
Polyurethanes   4,849   5,166  107
合計  12,775  13,496  106
Performance
 Products
Construction Chemicals *3   1,081   2,100  194
Coatings   2,414   2,587  107
Functional Polymers   3,387   3,522  104
Performance Chemicals   3,251   3,488  107
合計  10,133  11,697  115
Agricultural Products
 & Nutrition
Agricultural Products   3,079   3,137  102
Fine Chemicals *4   1,855   1,852  100
合計   4,934   4,989  101
Oil & Gas Exploration and production   4,555   4,365   96
Natural gas trading   6,132   6,152  100
合計  10,687  10,517   98
Others     2,509   3,090  123
Total    52,610  57,951  110

2001年に売上高が減少しているが、同社は2000年12月に医薬品事業をAbbott Laboratories へ69億ドルで売却している。

同社はこの数年前から、医薬品事業の将来についてあらゆる選択肢を検討していた。
医薬品事業売却に合わせ、American Home Products
より農薬事業(American Cyanamid社)を買収し、BASF武田ビタミンの武田薬品持分を買収するなど農薬とファインケミカル事業を急速に拡大した。

*1 Catalysts
   BASF は2006年にEngelhard を買収した。
    
2006/6/12 2つの買収劇  

*2 Styrenics  
   
BASFCEOは20078月の2007年第2四半期の業績発表の席上、 スチレン事業の一部の売却に関して、
   買い手候補のある1社と極めて建設的な交渉を行っていることを明らかにした。
    
2007/8/6 BASF、スチレン事業一部の売却交渉進展   

   最近の報道では近いうちに発表がある模様。

*3 
Construction Chemicals
   
20063DegussaからConstruction chemicals business 27億ユーロで買収
     
混和剤システム(北米、欧州、アジア太平洋)
     建材システム(北米、欧州)

*4 Fine Chemicals
   2007年3月、Lysine 撤退を決定、韓国群山工場(10万トン)を閉鎖、11月に売却が決定した。
    今後は非アミノ酸に集中する。
   また、日本を含む各地の飼料用プレミックス(ビタミンと飼料添加物を混合)から撤退した。
    2007年2月に多くの国の事業をオランダの
Nutrecoに売却、日本の事業は12月に伊藤忠に売却した。

 

部門別の営業損益(EBIT:税引前当期利益+支払利息)は以下の通り。

原料高はほぼ転嫁できているが、Oil & Gasの減益は原油価格アップによる。
Fine Chemicalsの黒字転換は、赤字の lysine と premix からの撤退の影響が大きい。

部門 2006 2007 増減
Chemicals   1,380   1,995   615
Plastics   1,192   1,236   44
Performance Products    669    704   35
Agricultural Products    447    489   42
Fine Chemicals    -66    171   237
Oil & Gas   3,250   3,014  -236
Others   -122   -293  -171
Total   6,750   7,316   566

 

全社損益の推移は下記の通り。

 

 

(今後、各社決算分析を順次掲載します。)


* 総合目次、項目別目次は
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。


|

« DuPont、廃棄物問題裁判で敗訴 | トップページ | Solutia、破産手続き終了 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。