DSMの経営方針
DSMはこのたび、新しい戦略 Vision 2010 :Building on Strengths strategy を発表した。
Life Sciences と Materials Sciences へのシフトを進める。
DSMは1902年にオランダ政府が設立した国営炭坑会社 Dutch State Mines(DSM)がはじまりで、1929年にコークス炉ガスを利用した化学肥料製造を開始して化学事業に参入、1960年代に石油化学事業への構造転換を行なった。
1989年に民営化を決定し、1996年に一般公開を完了した。石油化学事業については2002年にSABICに譲渡した。
2006/8/22 SABIC Europe とその前身
主な内容は以下の通り。
・ Life Sciences (Nutrition and Pharma) と Materials Sciences (Performance Materials) 会社へのシフトを進める。
このため、非コア事業の処分計画を進める。
コア事業では買収を検討する。
・成長目標
有機の販売伸び率の目標を5%以上に上げる。
2010年の中国向け販売目標を10億ドルから15億ドルにアップ。
同社は現在の4部門をレビューした結果、5部門に分類し直し、Life Sciences の2部門(Nutrition and Pharma) と Materials Sciences の中のPerformance Materials を中心としていくことを決めた。
これらが同社が市場で大きな地位を占め、同社の経験と技術を活用できる分野である。
具体的にはWhite Biotech、Personalized Nutrition、Biomedical、Specialty Packaging を上げている。
なお、Fibre Intermediates は Industrial Chemicals に属していたが、Engineering Plastics(Performance Materials)の原料であるため、新しい Polymer Intermediates に帰属させる。.
処分対象としては以下の製品群をVision 2010 期間中に処分し、新しいオーナーの下で成長することを期待している。
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新しい目標は以下の通り。
Vision 2010 | Original Target | New Target |
Organic sales growth | 3-5% | >5% |
Cluster EBITDA margins - Nutrition - Pharma - Performance Materials - Polymer Intermediates |
>18% >18% >16% - |
>18% >19% >17% >13% (average) |
Growth from innovation | EUR 1 billion by 2010 | EUR 1 billion by 2010 |
Growth in China | USD 1 billion by 2010 | USD 1.5 billion by 2010 |
Specialty profile | 50-60% | Towards 60% |
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