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2007年2月24日 (土)

韓国公正取引委員会、石化メーカーを価格カルテルで摘発

韓国公正取引委員会は2月20日、国内石油化学会社10社が1994年から談合を通じ高密度ポリエチレン(HDPE)とポリプロピレン(PP)価格を決めていたことを摘発し、是正命令を出すとともに過去3番目に多い1,051億ウォン (134億円) の課徴金を科したと明らかにした。

課徴金を科されたのは、湖南石油化学、SK、暁星、大韓油化工業、サムスン総合化学、GSカルテックス、サムスントータル、LG化学、大林産業、シーテックの10社。最高額はSKが238億ウォン、次いで大韓油化(212億ウォン)、LG化学(131億ウォン)で、シーテックが29億ウォンで最も少なかった。
10社のうち、SK、LG化学、大韓油化工業、大林産業、暁星の5社が検察に告発された。

これら企業は1994年4月に社長団会議を開き、基準価格を毎月定め、それに基づき会社ごとに品目別販売価格を決めることで合意した。2005年4月まで基準価格と取引先の販売価格を協議した上で決定していたという。
10社の営業利益は1991~93年は赤字だったが、価格談合が始まった1994年以降は通貨危機の2年間を除き、毎年黒字を計上した。

公正取引委員会は、談合により約1兆5600億ウォン(約2000億円)の消費者被害をもたらしたものと試算されると説明している。
これに対し、メーカー側は強く反発し、会議は需要と供給のバランスを求めるためのもので、過度の利益を得ようとするものではないとしている。

現在韓国では、SKやGS Caltex を含む石油精製4社の価格カルテルの調査が進められている。

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韓国のHDPEとPPのメーカーとその能力(2006年)は以下の通り。

このうち、ポリミレイ(大林/サンアロマー/Basell のJV)のみが課徴金の対象外となっている。

10社のうちのシーテックは、旧現代石油化学がLGとロッテに買収・分割された際に、用役、輸送、研究、パイロットプラントなどのコンプレックスの共通業務を行うために設立された会社で、1994年からの談合ということから、旧現代石油化学時代の課徴金と思われる。
(現代石油化学のPE、PPのブランドは「シーテック」であった。)

また、LG Daesan と Lotte Daesan の名前が挙がっていないが、両社はLGと湖南の100%子会社であり、親会社側で課徴金が課せられていると思われる。
サムスン総合化学はサムスントータルにこれら事業を譲渡しており、事業譲渡前の分がサムスン総合化学、譲渡後の分がサムスントータルに、課徴金が課せられていると思われる。
GS Caltex は、旧LG Caltex で、2005年1月にLGグループが分割され、LGグループとGSグループに分かれた際に、GSグループに帰属した。

会社 立地 能力(千トン)
HDPE  PP
Daelim Industrial(大林産業) Yeochun   380    
Polymirae Companyポリミレイ Yeochun       615
Korea Petrochemical Ind.(大韓油化) Ulsan   390   310
三星総合化学→Samsung Total  Daesan   175   270
GS Caltex Oil (旧 LGカルテックス Yeochun       180
LG LG Petrochemical Yeochun   310    
LG Daesan Petrochemical Daesan   160   280
Hyundai Petrochemical(現代石油化学) Daesan (売却)   ↑↓
湖南 Lotte Daesan Petrochemical Daesan       250
Honam Petrochemical (湖南石油化学) Yeochun   370   380
SK Corporation Ulsan   190   340
Hyosung Corporation(暁星) Ulsan       268
Total    1,975  2,893



 

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