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2007年1月20日 (土)

中国の話題、清水建設の敗訴

大連の大型商業施設、「マイカル大連商場」の工事費用の残金支払いなどを巡り中国で争われていた裁判で、清水建設の敗訴が確定したことが17日分かった。

中国の最高裁にあたる最高人民法院が昨年12月26日に言い渡したもので、2004年末に遼寧省高級人民法院が下した判決を全面的に支持した。

1998年9月にマイカルは大連の老舗デパート大連商場と提携し、大連の中心部の一等地に「マイカル大連商場」をオープンさせた。
マイカルの売場は新築の37階建てのビルの地下1階から地上6階までを使い、1階には吉本興業が中国で初めてプロデユースする劇場「龍舞天堂」が入り評判になった。
ビルの上階には「スイスホテル大連」(327室)のほか、マンション(14~20階)、オフィス(11~13階)が入った。

マイカルは2001年9月14日に第一勧業銀行から金融支援の打ち切り宣告を受け、経営破綻。その後、銀行と社長が会社更生法申請を考えたが、他取締役が民事再生法申請を主張して社長を解任するという事態となった。
その後、民事再生は難航し、結局、会社更生法を申請してイオンの完全子会社となり、2005年末に更生手続きを終えている。
この間、マイカル大連商場は中国側の手に移った。

清水建設は1996年1月に、このビルの建設を1億5400万ドルで大連国際商貿大厦(国貿大厦)から請け負い、98年10月に完成物件を引き渡した。
契約では契約締結時から引渡し時までに工事代金を4分割で支払われることとなっていたが、最後の1/4の3,850万ドルが未払いとなった。

このため清水建設は、中国の時効となる2000年10月に日本の高裁にあたる遼寧省高級人民法院に国貿大厦を提訴した。

清水建設側の主張は、当初契約通りの、中国の建築基準に従った建物を建てた。引き渡しも終えているので約束通りに代金を支払えというもの。
これに対して、一方の国貿大厦側は、契約通りの建物ではなく、正式な引き渡しを終えていない、
工事代金の1億5400万ドルは概算に過ぎず、第三者機関の鑑定結果によれば、実際は多く支払いすぎていると反論した。

2004年末の遼寧省高級人民法院の判決は意外なものであった。
清水建設は契約通りの引き渡しを国貿大厦に行っておらず、清水建設が建てた建物は1億5400万ドル(契約締結時)の価値はない。この結果、
新たな鑑定結果から支払済みの1億1550万ドルから差し引いた938万841ドルの返還に、工事の品質に起因する改善費用などを加えた約1590万ドルを国貿大厦に支払えというものである。「建物の瑕疵」は後になって主張されたものという。

清水建設はこれを不服として、北京の中国最高人民法院に上訴した。
昨年12月26日の判決は
一審と同様、溝水建設に対し、工事費用の過払い分の払い戻しや欠陥工事の修理費用などに加え、二審の裁判費用全額の合計約20億円の支払いを命じ、清水建設の敗訴が確定した。

清水建設は「契約も残高確認書も全く無意味という事態は経験がなく、どうにも理解し難い判決」としているという。

契約が無意味というのであれば、中国での事業は難しい。
この判決が広まると、同様の口実での不払いが起こる可能性がある。

 

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