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2006年7月22日 (土)

韓国と米国の自由貿易協定交渉、医薬品問題で決裂

韓国と米国の自由貿易協定第2回交渉は10日からソウルで開催されたが、米国が11日、医薬品・医療機器分野の会議を中断した後、他の分科会にも出席せず、最終日の会議も取りやめとなった。次回は9月に米国で開催される。

問題となったのは6月3日に韓国の保健福祉部が発表した「健康保険薬剤費適正化推進案」で、効能が認定された新薬でも価格対比効果が優れた医薬品にのみ保険を適用する方式を早ければ9月から導入するという内容である。韓国政府は医薬品を適切な価格で低所得層に供給できるよう、医薬品の価格引き下げを図っている。

これに対して米国の医薬業界では、この案が導入されれば、米国の主な輸出品である『高価な革新新薬』は保険リストに載らず、差別を受けることとなり、患者が世界で最も進んだ医薬品のほとんどを使えないこととなると反対している。

米国側は、FTA交渉開始前に同案が発表されたことについて不満を示し、「どんな改革も透明かつ公正でなければならない」として、交渉を打ち切った。

報道によると、韓国政府はFTA交渉に先立ち「四大先決条件」を受け入れていたとされる。
四大先決条件とは、薬価政策の現行維持、スクリーンクォータ(韓国映画の義務上映制度)の縮小、牛肉の輸入開放、自動車排ガス基準の緩和で、米国側は、韓国が「健康保険薬剤費適正化推進案」を進めるのは交渉義務違反とみなした。

韓国政府はその後も、「薬剤費適正化方案は30年ぶりに実施される大々的な改革で、断固と推進する」としている。




このほか、韓国と米国の間ではコメ市場の自由化問題がある。米国での第1回の交渉では、韓国のコメ市場の自由化が自由貿易協定の内容に盛り込まれるかどうかに触れなかったが、韓国代表はコメについては協定から除外すべきで、関税率や輸入量の議論をする積りはないとしている。

また韓国側は北朝鮮の開城(ケソン)工業団地に進出した韓国企業の製品を韓国製として認定するよう要請している。
(2006/5/9 「
日本、韓国、中国の自由貿易協定交渉」参照)
米国はこれに対して
北朝鮮勤労者に対する労働搾取などを主張し、否定的であったが、今回の北朝鮮のミサイル発射に関する国連安全保障理事会の決議を受け、ケソンを含めた南北事業に圧力をかけていると伝えられている。

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