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2006年7月27日 (木)

欧米でもPS事業は苦境

Nova ChemicalsのCEOが「米国のスチレン業界は設備を廃棄し、統合を検討し、赤字垂れ流しを止めるために動き出す必要がある」と述べたと伝えられた。

Novaは本年1月にバージニア州のチェサピーク工場を閉鎖すると発表した。同工場には136千トンのPSと77千トンのコンパウンド設備がある。

同社は6月26日にStyrenix事業部を別会社にすると発表した。同事業部はSMとPS事業で、テキサスとカナダのオンタリオにあるSM事業、米国とカナダのPS事業、及び2005年に欧州のPS事業を出してBPとの50/50JVとして設立したNOVA Innovene(その後、JV相手はBP→Innovene→Ineos)の持分を含んでいる。

Novaは事業を「エチレン & PE」、「発泡PS & 機能製品」、及び「Styrenix」の3つに区分しているが、Styrenixはコア事業ではなく、前2者に注力するとしている。将来、売却するか、スピンオフすると見られている。

Novaが7月20日に発表した第2四半期の決算では、前2者が147百万ドルの利益を計上したのに対し、Styrenixは売上高510百万ドルに対して45百万ドルの赤字となった。

上記チェサピーク工場の閉鎖で125人の減員で年間15百万ドルの節減を図るが、これ以外に老年層を中心に250人を減員し、合計65百万ドルの合理化を考えている。このうち、45百万ドルがStyrenix部門からとなる。

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NOVA Innovene(NovaとIneosのJV)は25日、英国Carrington工場を閉鎖すると発表した。欧州のPS能力の6%に相当する。
発表で同社は、「
PS事業では膨大な過剰能力があり、原料の不安定性と相まって、PS事業を不採算としている。今回の決定で、過剰能力に対処し、コスト構造を改善したい」としている。
同工場は能力18万トン。以前はシェルの工場で、PSとEPSを製造していたが、EPSプラントは3年間休止した後、昨年閉鎖した。

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Nova Chemicalsのエチレン、PEのプラントは全てカナダにある。"Alberta advantage" と呼ばれる低コストの天然ガスを原料としている。

機能製品にはPS70%/PE 30%の発泡樹脂Arcel、スチレン-無水マレイン酸共重合体の熱可塑性樹脂 Dylark、マイクロウエーブ用食品包装のスチレンコポリマーDYLARK FG、機能性フィルム用樹脂Surpass、アクリルコポリマーZylar EX などがある。

Novaは先日、中国のJVでのArcelのプラントが生産を開始したと発表した。
寧波市に設立したNingbo Chang-Qiao Engineering Plastics Co., Ltd.が世界最大の発泡ポリスチレンメーカーである中国のLoyal Chemical Industrial Corporationと提携して製造する。

Novaはまた20日、米国のWorthington Industries グループの金属フレームのメーカー Dietrich Metal Framing と50/50JVを設立し、建材事業を始めると発表した。DietrichのフレームとNovaの発泡PSを組み合わせ、住宅及び商業用に耐久性のある省エネルギーの建材を供給する。

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