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2006年4月25日 (火)

フェノール業界

2006/4/14のポリカーボネートと原料ビスフェノールAでPCとのカラミで一部の会社のビスフェノールAに触れた。

ここではフェノールとビスフェノールAの活動をまとめた。

各社能力 (単位:千トン)

         

フェノール

ビス
フェノールA

三井化学

大阪

 200

大阪

60

市原

 190

名古屋

   55

Singapore

 250

  230

中国

(120)

日本GE
プラスチック

市原

90

千葉フェノール

出光千葉

230

出光興産  千葉

70

三菱化学 鹿島

 250

100

黒崎

120

新日本
フェノール 
戸畑

0

新日本
ビスフェノール
戸畑

95

新日鐵化学
 (錦湖P&B)
韓国
 Yeochon


280


135

国内

三井化学は大阪に200千トン、市原に190千トンのフェノールをもつ。

ビスフェノールは大阪に60千トン、名古屋に55千トン、及び
日本GEプラスチックの工場として市原に90千トンをもつ。
大阪工場は1986年に三井東圧と三菱油化がビスフェノールAの50/50製造JVとして設立した「共同ビスフェノール製造」で、1997年3月に合弁を解消し、98年3月に吸収した。
日本ジーイープラスチックス(GEPJ)は1989年設立で、GEが51%、三井化学が41%、長瀬産業が8% 出資しており、GEPJ自消分以外の製品は三井化学が販売を受託している。

三井化学はまた、出光興産千葉工場内に、三井化学55%/出光興産(旧出光石油化学)45%出資の千葉フェノールを設立し、フェノール230千トン、アセトン80千トンをもっている。(2006年にそれぞれ200千トン、60千トンから増設)
出光興産はビスフェノールA 70千トンをもつ。(PCは千葉に
50千トンのほか、台湾に台湾プラスチックとの50/50のJVの台化出光石油化学100千トンをもつ)

三菱化学は鹿島にフェノール180千トンとビスフェノールA 100千トン、黒崎にビスフェノールA 100千トンをもつとともに、戸畑に新日鐵化学とのフェノール、ビスフェノールAのJVをもっていた。
フェノール(
改良トルエン法)は新日本フェノール(新日鉄化87.5%/三菱12.5%、120千トン)、ビスフェノールAは新日本ビスフェノール(当初は新日鉄化51.4%/三菱24.3%/東都化成24.3%で2001/3に東都化成持分が新日鉄化へ、95千トン)で、1993年に稼動を開始した。
東都化成は新日鐵グループで、新日鐵化学はビスフェノールAは東都化成のエポキシ用に供給するとともにとPCメーカーに販売した。

しかし、原料トルエンの高騰による採算悪化から2005年に合弁を解消、フェノールは停止、ビスフェノールAは新日鐵化学100%とした。
これに伴い、三菱化学は鹿島のフェノールを250千トンに、黒崎のビスフェノールAを120千トンに増設、新日鐵化学は韓国のJV(後記)を増設した。

国内の生産推移は添付の通り。Phenolseisan

海外

三井化学は、2006/4/3の「シンガポールの石油化学の歴史-2」記載のとおり、シンガポールのジュロン島で多くの事業をおこなっている。
当初はフェノール/アセトンは
Mitsui Phenol Singapore三井化学 90%、三井物産 10%)、ビスフェノールAはMitusi Bisphenol Singapore 三井化学100%)で生産していたが、2006/1/1に両社を合併しMitsui Phenols Singapore (三井化学 90%、三井物産 10%とした。
現在の能力はフェノール 250千トン、アセトン
 150千トン、ビスフェノールA 230千トンで、ビスフェノールAは隣接のTeijin Polycarbonate (180千トン)用に供給している。

三井化学は本年4月にビスフェノールAを製造・販売するSINOPECとの50/50合弁会社・上海石化三井化工有限公司の設立の認可を取得した。上海ケミカルパークに120千トンのプラントを建設する。原料フェノールはSINOPEC上海高橋分公司から供給を受ける。
製品は
帝人化成浙江省嘉興市に100%子会社として設立した帝人化成(中国)(50千トンのプラントをもち、現在、倍増中)に供給する。

新日鐵化学は韓国にフェノール及びビスフェノールAの製造販売のJV・錦湖P&B化学をもっている。
新日鐵化学 49%
錦湖石油化学及び系列会社 51% 出資で、麗川にフェノール 130千トン、ビスフェノールA 35千トンをもっていたが、日本での三菱化学とのJV解消に伴い、それぞれ280千トン、135千トンに増設した。

錦湖P&B化学は当初はShellと錦湖のJVの Kumho Shell Chemical で、1998年にShellが離脱して現社名に改称、2000年7月に新日鐵化学が参加した。

このほか、本州化学工業が三井物産、バイエルとのJVで、特殊PC樹脂、特殊エポキシ樹脂原料の特殊ビスフェノールをドイツのザクセンアンハルト州で事業化している。
2001年に
Hi-Bis GmbH を設立、5千トン設備を建設し、2004年12月から営業を開始した。

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