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2006年2月26日 (日)

話題  植物使わずタミフル合成に成功 東大グループ

抗インフルエンザ薬のタミフルを、原料の植物を使わず石油成分から合成することに、東京大薬学系研究科の柴崎正勝教授(医薬品合成化学)らの研究グループが成功した。新型インフルエンザ対策として需要が高まる一方、原料植物の確保が難しいことから世界的な品不足が続いてきたタミフルの安定供給が期待できそうだという。
(朝日新聞 2006/2/26)

調べた結果は以下の通り。

ロシュ社は現在、タミフルを、多くの天然の植物に含まれるポリフェノールのシキミ酸から製造しているが、ポリフェノールの微妙な相違もあって、中国の広西チワン族自治区、貴州省、雲南省、四川省で生育するトウシキミに限定しており、供給能力に心配がある。

柴崎教授らはこれを1,4-シクロヘキサジエンから不斉触媒を用いて合成に成功した。少し構造が異なる化合物も合成できることから、タミフルが効かなくなった耐性ウイルスに対する新薬開発につながる可能性もあるし、なにより原料の供給不安がなくなるため、実用化が期待される。

不斉触媒では野依良治博士が2001年にノーベル化学賞を受賞しているが、柴崎教授の不斉触媒研究も有名で、研究者の業績評価で世界的に知られるトムソンISI社によれば、不斉触媒研究に関する論文の引用回数で世界第1位となっている。(2006/1/6 東大発表

なお、シキミ酸(Shikimic acid) は仏事に使うため寺院にも植えられる植物シキミからきている。
1885年にヨハン・エイクマンが東京大学医学部で教えていたときにシキミの果実(毒性あり)から発見したので名付けられた。

トウシキミは中国原産のシキミ科の常緑高木で、果実を乾燥させたものはスターアニス、八角などと呼ばれ、香辛料として中華料理に使われている。

シキミ酸 Shikimicacid

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